センターリポート 春号(208号)/寄稿

「センターリポート 春号(208号)」にカラーユニバーサルデザインについての文章を寄稿しました。タイトルは「色覚の多様性と視覚情報の伝え方の工夫」です。

「センターリポート」は一般社団法人北海道建築指導センターが発行している建築・建設系の専門誌です。建築・建設関係の会社や研究機関などで読まれていて、取り上げられるテーマは技術的な考察や建物の調査研究など、プロフェッショナルな内容の冊子です。このような専門誌に「色覚の多様性」をテーマにした文章を…との依頼がありました。

私はインテリアコーディネーターを生業にしていて、建築に近いところで仕事をしています。建築はとてもたくさんの業種の人が連携して作業をしますから、作業内容をきちんと把握することが何よりも大切です。そしてそれは図面や仕様書に書き表され、誰もが間違いなく読めなければいけません。でも、カラー化した図面や赤ペンの変更指示書はきちんとその役割を果しているのでしょうか。私は不安を感じていました。

それは、建築・建設の仕事に従事している人は圧倒的に男性が多く、一つの現場に計算上数人の色弱者が働いているからです(日本人男性20人に1人の割合)。わかりやすく色分けした蛍光ペンが同色に見えたり、強調したはずの赤い文字に気付かなかったり…は、起こりうることです。そこで、誰もがわかる図面や変更指示書の書き方を多くの人に知って欲しいと考えていました。寄稿依頼はこのようなタイミングでやってきました。もちろん喜んで引き受けました。完璧な指南書ではありませんが、カラーユニバーサルデザインの基礎の基礎編になれたら、と思います。

下記のサイトの「バックナンバー」に「センターリポート 春号(208号)」がアップされています。その中の「話題レポート」(22p〜25p)に「色覚の多様性と視覚情報の伝え方の工夫」が掲載されています。是非ご一読ください。

https://www.hokkaido-ksc.or.jp/index.php?id=98

文末になりましたが、寄稿にあたり北海道建築指導センターの早川さん、田中さん、編集担当の大藤さんには大変お世話になりました。お礼申し上げます。ありがとうございました。 本間純子〈J〉